透析患者に使用されるオキサロール(活性型ビタミンD)について

先週のことですが、院内で中外製薬の方からオキサロールの勉強会がありましたので、これを機にオキサロールについて書いていみようと思います。

透析室内での勉強会で15分ほどの内容でしたが自分の知っていることも織り交ぜながら説明出来たらと思います!

 

オキサロールって?

活性型ビタミンD製剤と言われているもので腸管からのカルシウムの吸収を促進し血中のカルシウム濃度を適正に保つ作用があります。また、PTAの過剰分泌を抑制することで二次性副甲状腺機能亢進症の進行を抑えます

 

なぜ透析患者にオキサロールが使われるの?

腎機能低下に伴いビタミンDの活性化障害が発生 →   血清カルシウム濃度が低下する

腎機能が低下した患者は体内でビタミンDを活性化することが困難となるため薬剤として投与します。

 

二次性副甲状腺機能亢進症とは?

副甲状腺という臓器から副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌されてしまうもので、腎機能が低下した人に多く見られます。

上記にも書いた通りですが、ビタミンDの活性化が行われなくなることでカルシウムの吸収が阻害され血清カルシウム値が低下します。また、腎機能が低下している状態ではリンの尿中への排泄が低下し、血清リンの値は高値になります。

 

カルシウム⬇︎ リン⬆︎ の状態は副甲状腺を刺激し、副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌を促進してしまいます。

 

副甲状腺ホルモン(PTH)の過剰分泌では 骨→血液中 へのカルシウム吸収を引き起こし、骨がもろくなる線維性骨炎や様々な部位でのカルシウム沈着(異所性石灰化)等の原因になります。

 

内服薬や透析でのコントロールによってカ血清カルシウム値が基準値から大きく外れている患者を見ることは少ないですが、骨粗鬆症治療薬のプラリア投与後の患者ではカルシウム値の急激な低下が見られることがあり、オキサロールの投与量や内服薬等の調整が必要になることもあるかと思います。

 

リン高値の症状や問題点に関しては過去記事を参照ください⬇︎

蒼二才の日常:透析患者向けリンのお話〜リンが高いとどうなるの?〜

 

 

 

透析患者の検査値と意味(リン、カルシウム、PTH)

オキサロールの使用に関わる検査値についての説明です。

透析患者での管理目標値、低値高値での症状や原因等は中外製薬のパンフレットを参考にさせていただきました!

透析患者の骨ミネラル代謝コントロールのための日常臨床のヒント 監修:角田隆俊先生    2017.12

測定方法や施設によって管理基準値は異なるかと思いますのでご了承ください。

 

リン(P)

管理目標値:3.5~6.0mg/dl

透析患者では腎機能低下に伴い尿中への排泄が低下し血清リンの濃度は上昇する。

高値
原因:リンの過剰摂取、リン吸着薬の投与不足もしくは内服不良、透析不足、二次性副甲状腺機能亢進症
症状:低回転骨、無形成骨、副甲状腺機能亢進症、掻痒、異所性石灰化

低値
原因:タンパク質摂取不足、栄養障害、過剰透析、リン吸着薬の過剰投与
症状:心不全の憎悪、痙攣、筋力の低下

 

カルシウム(Ca)

管理目標値:8.4~10.0mg/dl

透析患者では腎機能低下に伴いビタミンD活性化障害により腸管からのカルシウム吸収が低下することで血清カルシウム濃度は低下する。

高値
原因:活性型ビタミンD製剤の使用、Ca製剤の過剰投与、骨吸収亢進、悪性腫瘍
症状:認知障害、意識低下、異所性石灰化、掻痒

低値
原因:Ca受容体作動薬の使用、ビタミンD不足、
症状:痙攣、不整脈、副甲状腺機能亢進症

 

副甲状腺ホルモン(PTH)

管理目標値:intact PTH 60~240pg/ml
whole PTH 35~150pg/ml

透析患者では血清カルシウム値の低下により副甲状腺からの分泌が亢進するため上昇しやすい。

高値
原因:血清カルシウムの低下、副甲状腺機能の亢進
症状:血清カルシウム値の上昇、高回転骨、異所性石灰化、

低値
原因:副甲状腺インターベンション、活性型ビタミンD製剤・Ca受容体作動薬の過剰投与、高Ca血症
症状:低回転骨

 


本日の記事はここまで!

CKD-MBDについても関連が深いのでそれについては後日書いていきます!

 

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください